METHOD OF WORK仕事の方法

CASE STUDY 01いしかわ「宇宙の学校」

STEP 1課題化

社会がますます複雑多様化し、子供を取り巻く環境も大きく変化するなかで、学校がさまざまな課題を抱えているとともに、家庭や地域の教育力が低下し、学校に過剰な役割が求められている。このような状況のなかで、これからの教育は、学校だけが役割と責任を負うのではなく、これまで以上に学校、家庭、地域の連携協力のもとで進めていくことが不可欠であることを認識し課題とした。

STEP 2調査

平成27年12月21日の中央教育審議会答申において、新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策が取りまとめられた。

  • 地域社会のつながりや支え合いの希薄化等による地域の教育力の低下や、家庭教育の充実の必要性を指摘。また、学校が抱える課題は複雑化・困難化。
  • 「社会に開かれた教育課程」を柱とする学習指導要領の改訂や、チームとしての学校、教員の資質能力の向上等、昨今の学校教育を巡る改革の方向性や地方創生の動向において、学校と地域の連携・協働の重要性が指摘されている。
  • これからの厳しい時代を生き抜く力の育成、地域から信頼される学校づくり、社会的な教育基盤の構築等の観点から、学校と地域はパートナーとして相互に連携・協働していく必要があり、そのことを通じ、社会総掛かりでの教育の実現を図る必要がある。

STEP 3関係構築

学校と地域がパートナーとして、相互に連携・協働していくために、社会総掛かりでの教育実現に向けたリレーションシップ体制を整えることとした。

STEP 4クリエイティブ

NPO法人「子ども・宇宙・未来の会」(KU-MA)が提唱している「宇宙の学校」を、石川県内2カ所(金沢会場、かほく会場)で実施。自治体、教育委員会、メディア、地元企業の協力をいただき、社会性、公共性の高い事業として実施した。

STEP 5実行

宇宙や自然をテーマに、年4回のスクーリング(工作や実験)と、その間をつなぐ家庭教育とで構成。同じ町の保護者、子供が共に取り組むことで、家族の絆、地域の絆を深め、「学校」「家庭」「地域」が一体となって子供を育成する環境づくりを目指した。各会場、定員は小学1年生〜3年生とその保護者50組。参加者募集にあたっては、毎年高い倍率の抽選となっており、ニーズの高さが伺えた。

STEP 6振り返り

スクーリングの様子や、家庭学習で家族とともに作成したレポートは、NPO法人「子ども・宇宙・未来の会」(KU-MA)のHPにて情報発信している。

http://www.ku-ma.or.jp/spaceschool/spaceschoolindex.php

※本事業は現在も進行中

CASE STUDY 02「第10回食育推進全国大会 in すみだ2015」

STEP 1課題化

すみだの食育は、平成19年度に策定された墨田区食育推進計画にさかのぼる。行政主導から始まり、民主体、民間主導への5年間のあゆみを経て、現在では区民などと区が協働で取り組む食育推進体制が確立している。多様な主体が食育に取り組む「すみだ食育goodネット」が設立されさまざまな活動が行われてきた。

STEP 2調査

同区における独自の取り組みが内閣府に評価され、毎年6月に国が開催する「食育推進全国大会」が平成27年度に墨田区で開催されることが決定し、「第10回食育推進全国大会inすみだ2015」が実施された。

  • 実行委員会準備会発足と運営支援
  • 過去の取組資料の整理「墨田区食育推進計画」の確認
  • 自治体担当者及び関係団体へのヒアリング
  • 「食育」に関わる地域資源の明確化
  • 実行委員会設立に向けての準備または実行委員会設立に向けた準備

STEP 3関係構築

実行委員会の設立の構築と運営支援

  • テーマおよびプログラムの構築、人選案等の提案
  • 地域一体型の企画実現への提案と支援
  • 地域全体を回る交通手段や来場者の誘導等の体制づくり
  • 観光や産業等を含め、全国や他自治体等と地元を結ぶプランニングの提案
  • 新聞紙面やWEBを活用した大会準備段階からの情報収集と発信

STEP 4クリエイティブ

プログラムを実現する各種「部会」の構築とアイデアの提案

  • 地域住民や各種団体、地域の事業者や企業へのヒアリング
  • 商店街、企業、学校、児童会館等の調整

地域関係団体の巻き込み

企画展開・進行

  • 会場図面作成、マニュアルの作成
  • 広報計画作成、新聞やWEB等のデジタルコンテンツを活用した広報の実施
  • 大会に一体感を持たせるロゴ等のデザインの作成
  • デザインを活かした揃いのTシャツや各種表示等の作成
  • スタッフ全体の説明会の実施
  • ボランティアスタッフ(高校、大学、地域団体等)の募集、説明会の実施
  • 開会式用の映像の製作
  • 準備段階からの写真、映像等を含む記録の作成

多彩なプログラムに対応した大会ホームページの製作と参加者募集のシステムづくり

STEP 5実行

「第10回食育推進全国大会inすみだ2015」(本番)を開催。6月20日、21日に、約8万3千人(過去最高)の来場者を数えた。メイン会場は江戸東京博物館等3カ所で、区内各所でセミナー、展示、講習会、料理実習会等が行われた。当日は300名のボランティアが協力。臨時バス停での案内やイベント受付等協力を得た。

STEP 6振り返り

実行委員会の設立から大会終了までの全行程を写真、映像等を含めて記録し、報告書を作成した。その後、新たな「墨田区食育推進計画」策定に携わった。本事業をきっかけとして、「夢をカタチに! 手間かけて みんなでつくる すみだの食育 ~食を通じて育む区民一人ひとりの豊かな人生~」をスローガンに、区民、地域団体、NPO、事業者、企業、大学等のみなさんと一緒に創造的な食育を進めることを目標とした、新たな「墨田区食育推進計画」策定(平成29年6月)。この計画づくりに継続的に参加し、支援を行った。